クラシコイタリア協会発足時から加盟している名門コートブランド

1948年、ミラノの北に位置する小さな町Lesa（レーザ）で創業した「HERNO（ヘルノ）」。クラシコイタリア協会発足時から加盟しているイタリアを代表する名門コートブランドです。レインコートからスタートし、ビキューナやカシミヤなどの高級素材を使ったコートで成功を収め、イタリアンスタイルの真髄を表した品位とエレガンスのある製品として世界に広がりました。

現社長クラウディオ・マレンツィは、60年以上の歴史の中で培ってきた職人技を継承しつつイタリアンエレガンスを体現する高級素材と先進的な機能素材を使い分け、モダンで品格のあるデザインに落とし込んだコレクションを展開しています。中でも羽毛を直接コート生地内に注入する特殊な製法によって軽量化に成功したダウンウェアが有名で定番アイテムとして人気を集めています。

ロロピアーナの高機能素材を採用したスタンドカラーブルゾン「GI000410U」

ご紹介するのは、ヘルノの実力がいかんなく発揮されたメインコレクションの新モデル「GI000410U」になります。イタリアの至宝と称される最高級服地メーカーLoro Piana（ロロピアーナ社）の高機能ファブリックを採用した、古典的アウターをモダンに再解釈したスプリングアウターです。

デザインのベースになっているのは、スティーブ・マックイーンが愛用していたことでも知られる「A-2フライトジャケット」になります。A-2は、1931年に第二次世界大戦中のアメリカ軍航空兵のためにA-1の後継として開発された軍用フライトジャケットです。フロントがボタン式のA-1に対し、A-2はジッパーを採用していることが特徴です。大戦後に生産が中止されましたが、軍内で“アメリカ軍航空兵の象徴”として復活を望む声が高まったことから1988年に再び支給が開始されます。現在でもアメリカ軍のパイロットたちに愛用されている、完成されたスタイルを誇るフライトジャケットの名品です。

そんなA-2を現代的にアップデートし、タウンユースに落とし込んだのがGI000410Uです。サイドポケットが付いた両腰のフラップパッチポケット、軽やかなショート丈、袖口＆裾のリブなど、時代を経ても変わることのないA-2の完成されたデザインを継承しつつも、ロロピアーナの高機能ファブリック「3LAYER WOOL」を採用して高級感と機能性を高め、シャープなカッティングから生み出される程よく細身のシルエットによって若々しい印象に仕上げています。オリジナルのA-2はシャツ襟ですが、これをスタンドカラーに変更し、ライダースのようなシャープな見え方を実現しているところが上手いですね。A-2の持ち味である男らしさを残しつつも、素材とシルエット、ディテールのアレンジによって大人に相応しい品格溢れる一着へと昇華させた、いかにもヘルノらしいショートブルゾンです。カジュアルにもきれいめにも対応するオールマイティなショートブルゾンなので、ワードローブの一軍入り確定ですよ。

ジャケット（ブレザー）もいいですが、このところ飽食気味という方も少なくないはず。そんな方は、こういったクラシックなショートブルゾンが気になっているのではないでしょうか。ジャケットでは出せないスポーティ感があり、シャツやカットソーの上にさっと羽織るだけでお洒落に見える手軽さがいいです。永遠の定番A-2フライトジャケットがベースになっており、流行に左右されず長く愛用できるところも大きな魅力です。

伝統的なテーラード技術に裏打ちされたモダンでシャープなシルエット

ヘルノが支持されている理由のひとつに「モダンでシャープなシルエット」が挙げられます。同ブランドのアウターウェアは“細すぎないのに洗練されて見えること”が特徴です。極端な細身シルエットではなく、メイン顧客である大人の男性を意識した程よい細身シルエットになっているので窮屈で動きづらいということはありません。加えて長年に亘るコート作りの中で培ってきたノウハウ、つまりイタリアの伝統的なテーラード技術に裏打ちされているので、とにかく着やすい（動きやすい）です。袖を通した瞬間、流石はイタリアを代表する名門コートブランドだと実感できます。

高級感と機能性を両立したロロピアーナの高機能ファブリック「3LAYER WOOL」

このブルゾンには、イタリアの至宝と称される最高級服地メーカーLoro Piana（ロロピアーナ社）が開発した、「3LAYER WOOL（3レイヤーウール）」という名称の高機能ファブリックが使用されています。ベース素材は、ロロピアーナ自慢のニュージーランド産スーパーファインメリノウール（サステナブルなノンミュールジングウール）です。これを細番手の強撚梳毛糸に加工し、平織りにした後、クリアカット仕上げ（ドライフィニッシュ）を施して表面の毛羽立ちを取り除いた“トロピカル”と呼ばれる春夏用の毛織物は、ナチュラルストレッチで動きやすく、ハリが強くシワになりにくい（シワになってもすぐに元に戻る）ことが特徴です。程よく薄手で通気性がよく、シャリっとした清涼感のある肌触りで汗をかいてもベトつかないので、春先から梅雨明けまで快適に着用して頂けます。

ロロピアーナの生地なのでクオリティが高いことは言うまでもありません。きめが細かく高級感があるのはもちろん、透き通るような光沢を帯びているので、服に興味がない人でも“それってすごくいいブルゾンだね”と気づくはずです。イタリアンエレガンスを感じる美しい発色はロロピアーナならでは。他のメーカーでは絶対に真似できません。糸の繊度や目付け量だけでは判断できない、ロロピアーナの生地だけが持つ“繊細で優雅な雰囲気”が漂っている点も見逃せません。

同素材は、ロロピアーナが独自に開発した「STORM SYSTEM（ストームシステム）」を搭載しています。ストームシステムとは、天然繊維に最先端技術を組み合わせ、優れた撥水防風性を実現した天然ファブリックの名称です。悪天候でも安心して着用できますし、万が一汚れてもサッと拭けばキレイになるので日常の手入れはほとんど必要ありません。天然素材の高級感ある風合いを損なうことなく、優れた撥水防風性を実現しているところにストームシステムの真価があります。